あなたの平和憲法を知っていますか?【Web版】

 するとどうなるの? わたしたちの国と生活は?

 9条が改憲され、集団的自衛権が認められるようになると、私たちの国や生活はどのようになっていくのでしょうか? 憲法、政治、経済などの専門家の分析によると、次のようなことが想定されます。(詳しくは最後にリストした参考文献を参照してください)
 
  • これまで平和憲法によって出来なかった軍事中心の国づくりが行われるでしょう。抑圧されてきた軍事大国化への衝動が放たれ、軍国主義の復活と軍事大国化がおしすすめられるでしょう。
     
  • 現在、日本には年間5兆円の予算と26万人の隊員+最新鋭のジェット機や兵器を持つ自衛隊がありますが、9条改憲とともに、世界有数の軍隊として生まれかわることになるでしょう。(年間5兆円は、米国についで世界有数の国防予算です)
     
  • 「防衛政策の自由化」が進み、上限のない軍事費と軍備の拡大が行われるでしょう。増税され、教育や福祉などの予算はさらに節減されるでしょう。
     
  • 日米軍事同盟が強化され、世界の法を無視し、世界戦略を企んでいるアメリカ政府と一体となって戦争することになるでしょう。アメリカが「悪の枢軸」と名指す国に対しての「先制攻撃戦争」にまで参戦する可能性がでてきます
     
  • 現在、日本の国土に88ヶ所もの米軍基地があり、大規模な共同演習も行われていますが、日本全体がアメリカの巨大な空母と化していくでしょう。
     
  • 平和に関する大切な公約が破棄されることでしょう。
    ・ 「非核三原則」(核兵器はもたない・作らない・持ち込ませない)×
    ・ 「集団的自衛権行使の否認」(同盟国との戦争を行わない)×
    ・ 「専守防衛」(防衛に徹する)×
    ・ 「攻撃的兵器の保有禁止」(弾道ミサイル、攻撃型空母などを持たない)×
    ・ 「宇宙の平和利用限定」(平和的な宇宙開発に限定する)×
     
  • 大企業が軍需産業にたずさわることで、行政を支配する「軍産複合体」が生まれ、軍事を中心とした政治と経済へと変容していくことでしょう。
     
  • 軍拡と少子化などによって、義務兵役制度(徴兵制)も必要になっていくでしょう。
     
  • 国の統一と「防衛」のため、思想や表現の自由などが制限され、基本的人権が守られなくなるでしょう。
     
  • 平和憲法を放棄した日本は、世界、特にアジアの国々の信頼を失い、政治的にも孤立していくことでしょう。
     
  • 軍事力による対外的影響力は高まるが、軍事化した日本に対して警戒心や反日感情が高まり、「仮想敵」がふえていくことでしょう
     
  • 世界戦略を企てているアメリカの同盟国家として戦争していくことによって、敵国がふえ、戦争による攻撃やテロの標的になる可能性も高まっていくでしょう。
  • アメリカの戦略や世界情勢の変化によって、東アジアで戦争がおこると、日本の国土が日米両軍の戦闘基地となり、主戦場になる可能性が高まるでしょう。
  • 50基以上の原子力発電所をかかえ、都会に何千万人という人口が密集する日本が戦場になると、想像を絶する惨禍は避けられないでしょう。(原発1基ずつに広島・長崎に落とされた原爆の何千倍の死の灰・プルトニュウムが保管されています)
  • 資源やエネルギーがなく、食料自給率が3割ほどの日本が、戦争により孤立したり、食料などの輸入が途絶えるような状況になると、飢餓や疫病の蔓延など、想像を絶する惨禍は避けられないでしょう。

このリストを読まれて「ほんとに〜?」「まさかそこまでは!」と思われるかたも多いかも知れません。しかし、強制することはないと約束されていた「日の丸・君が代」が学校で強制されたり、憲法の保障する言論・表現の自由や国民主権主義を無視する「共謀罪」(注2)などの法整備も考慮されています。近年の主だった動きをリストするだけでも、これらの分析や予想がたんなる空想や過剰な心配からくるものでないことが明らかです。

19995月 「新ガイドライン(日米防衛協力のための指針)」関連法案が成立し、海外までも含めた自衛隊による米軍への支援軍事行動や地方自治体と民間の協力(「後方地域支援)」が義務付けられました。

200612月 教育基本法が改正されたことによって、「愛国心」を育てる教育が始まります。

20071月「防衛庁」が「防衛省」に格上げされ、自衛隊の海外派遣が「本来任務化」しはじめました。海外での武力行使を禁じた憲法九条があるにもかかわらず、自衛隊による武力使用基準の緩和も検討されています。

20075月 国民主権を無視し、九条改憲を容易にする為のものであると懸念された国民投票法案が、十分な審議がされないまま強行採決され、国民投票法(憲法改正手続き法)が成立しました。(注1)

20075月 集団的自衛権の行使を禁じる平和憲法の解釈を変更することを目的として、安倍首相の指示により有識者会議が発足しました。

  このような軍事化と人権侵害の兆候はいたるところに見られます。そして、歴史的背景と社会情勢の客観的な分析は、平和憲法(特に第九条)がなくなることによる悲惨な未来を示しているのです。
 わたしたちにとって、九条改憲による利点はあるのでしょうか?戦争のできる「普通の国」になることによって、国がさらに安全になり、人権や社会福祉がさらによくなり、平和な世界に貢献していくことになるのでしょうか? 
どうみても答えはNOでしかありません。
 九条という「歯止め」がはずされ、日本が軍事大国家化することによって、わたしたちの生活は「平和」や「安全」から程遠いものになりそうです。また、世界中の平和を願う人々の思いを無視し、国連憲章を踏みにじって侵略戦争をおこすようなアメリカ合衆国と軍事的に一体となることが、世界貢献になるとは思えません。


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